フィットネスバイクの使い方|負荷設定や懸念点、目的別のメニュー例
「フィットネスバイクの正しい使い方がわからない」
「フィットネスバイクでトレーニングしているけど、イマイチ効果を感じない」
このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
フィットネスバイクを効果的に使うには、正しい姿勢や負荷・強度の設定などが重要です。
今回はフィットネスバイクの正しい使い方を紹介します。正しい使い方を知って効率的に運動したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
※「エアロバイク(AEROBIKE)」はコナミスポーツ株式会社の登録商標であり、本記事ではフィットネスバイクと表記しています。
目次
1.フィットネスバイクの基本的な使い方のポイント
フィットネスバイクの使い方を、以下の3つの観点から解説します。
- フィットネスバイクの設定
- 強度や負荷の設定
- 運動の時間と頻度
フィットネスバイクの設定
フィットネスバイクを使用する際は、サドルを高めに設定しましょう。足をペダルの奥までセットしたときに、伸ばした膝の角度が120度ほどになる高さが目安です。
サドルを高めにセットすることで骨盤が軽く前傾し、背中を伸ばした正しい姿勢で運動できます。また、足首ではなく股関節から大きく漕ぐことができます。
サドルの高さを適切に設定し正しいフォームで運動を行うと、運動の効果が出やすいです。
強度や負荷の設定
最初は強度を軽めにして、ウォーミングアップから始めましょう。いきなり強い負荷をかけると、ケガの原因となります。
強度の設定は心拍数で管理をするのがおすすめです。
ウォーミングアップ時の心拍数は、最大心拍数の60%程度が目安です。最大心拍数は「220-年齢」で算出できます。
例えば30歳の方がウォーミングアップする際は、下記のように計算します。
最大心拍数:220-30=190回/分
ウォーミングアップ時の心拍数目安:190×60%=114回/分
自分の年齢を当てはめて、心拍数の目安を算出してみましょう。
なお、運動中の適切な強度や負荷は、運動の目的によって異なります。目的別の目標心拍数は、のちほど解説します。
運動の時間と頻度
運動の時間と頻度は無理のない範囲から始めましょう。毎日行ってもよいですが、張り切りすぎると長続きしないこともあります。
また、時間と頻度は自分の目的に合わせて設定しましょう。目的別の詳細なメニューについては、のちほど解説します。
2.フィットネスバイクを使って運動を行うメリットと懸念点
フィットネスバイクで運動を行うメリットと懸念点を解説します。フィットネスバイクでの運動を始めようと考えている方は参考にしてください。
フィットネスバイクのメリット
フィットネスバイクには次の3つのメリットがあります。
- 自宅で場所を取らずに運動ができる
- 膝の負担が少ない
- 負荷の調整がしやすい
順番に解説します。
自宅で場所を取らずに運動ができる
フィットネスバイクはコンパクトなものが多いため、自宅でも場所を取らずに有酸素運動ができます。また、ウォーキングや水泳などの有酸素運動は外出が必要ですが、フィットネスバイクなら外出せずに運動できます。
出かける手間が省けるのに加えて、天候に左右されないのも嬉しいポイントです。運動を生活に取り入れやすく、続けやすさにもつながります。
トレーニングは継続することが大切なので、無理をしすぎない範囲で行いましょう。
膝の負担が少ない
フィットネスバイクは膝に負担が少ないのがメリットです。ランニングなどと違い地面に着地しないため、膝に体重がかかりません。
有酸素運動は最低でも20分以上続けるのが望ましいとされていますが、フィットネスバイクなら膝を痛めるリスクを減らして長時間の運動ができます。
負荷の調整がしやすい
フィットネスバイクの優れている点は、負荷の調節がしやすいことです。手元のボタンやダイヤルを調整するだけで負荷段階を変えられます。
負荷段階を細かく調整できるフィットネスバイクを選べば、自分に合ったレベルで行えるため、運動を継続しやすいでしょう。
フィットネスバイクの懸念点
フィットネスバイクには次の3つの懸念点があります。
- 強度が高すぎると脚が太くなるおそれがある
- マシンによっては音が気になる
- 景色が変わらないので飽きやすい
懸念点を解消するためのポイントとともに解説していきます。
強度が高すぎると脚が太くなるおそれがある
フィットネスバイクは強度が高すぎると、脚が太くなる可能性があります。高い強度での運動は、有酸素運動ではなく筋トレとしての効果が高まってしまうからです。
フィットネスバイクの負荷やメニューは、目的に合わせて調整することが大切です。ダイエットを目的とする場合は、負荷を軽くして時間を長めに取るといいでしょう。
マシンによっては音が気になる
マシンによっては稼働音が気になる場合があります。マンションやアパートに住んでいる方や、寝ている家族への影響が気になる方は要注意です。
フィットネスバイクの音がネックになりそうな場合は、静音設計の商品を選ぶことをおすすめします。
景色が変わらないので飽きやすい
フィットネスバイクでの運動は外で行うランニングなどと違い、景色が変わらないのが欠点です。同じ景色で運動していると飽きてしまうこともあるでしょう。
同じ景色に飽きてしまいそうな場合は、音楽や動画を楽しみながら運動するのがおすすめです。
スマホやタブレット端末を固定できるタブレットホルダー付きのフィットネスバイクもあるので検討してみてください。また、離れた場所にあるテレビを観る場合、フィットネスバイクの音のせいで音声が聞き取りづらくなることも想定されますが、静音設計の商品を選べば解決します。
3.自宅でできる目的別のフィットネスバイクの使い方とメニュー例
目的によってフィットネスバイクの適切なメニューは異なります。次の3つの目的別に、メニューを紹介します。
- 運動不足の解消
- ダイエットや脂肪の燃焼
- 体力や持久力の向上
順番に解説していきます。
運動不足の解消
デスクワークで1日の大半を過ごす方や久しぶりに運動する方は、まずは運動習慣をつけて運動不足を解消しましょう。
運動不足の解消を目的にする場合、運動しながら会話ができる程度の負荷(ニコニコペース)で行うのがおすすめです。
ニコニコペースで目安にする心拍数は「138-(年齢÷2)」で求められます。
例:50歳の方の場合
138-(50÷2)=113回/分
1回10分程度でもいいので、無理のない範囲で続けることが大切です。1回に長時間行うよりも、継続できることを優先しましょう。
まずは週に2〜3回を目標に行ってみてください。軽く体を動かすだけでも血流が良くなり、むくみ解消などの効果が期待できます。
ダイエットや脂肪の燃焼
ダイエットや脂肪燃焼を目的とする場合は、心拍数が最大心拍数の65%程度になるよう調節するのが理想です。最大心拍数は「220-年齢」で求められます。
例:30歳の方の場合
最大心拍数:220-30=190回/分
運動中の目安心拍数:190×65%=123回/分
ダイエットや脂肪燃焼が目的の場合は、1日に20〜40分程度の運動の実施が望ましいです。ただし、長時間の有酸素運動は筋肉を分解するおそれがあるため、長くても60分程度に抑えておきましょう。
頻度は週に2~3回程度を目標にするのがおすすめです。
体力や持久力の向上
体力や持久力の向上には、HIIT(ヒット)やタバタ式でのトレーニングがおすすめです。
HIITとは、負荷の高い運動と短い休憩を繰り返すトレーニング方法のことです。「High Intensity Interval
Training」の略称で、日本語では「高強度インターバルトレーニング」を指します。
タバタ式はHIITのバリエーションの1つです。数十秒間の全力運動と、数十秒の休憩を数セット繰り返します。
【タバタ式のメニュー例】
30秒バイクを漕ぐ→30秒休憩(もしくは、ゆっくりと漕ぐ)を4セット繰り返す
このようなトレーニングを続けることで、体に取り込める酸素の量が増え、持久力の向上が期待できます。
ハードな運動なので、最初は10秒漕いで30秒休憩、慣れてきたら20秒漕いで30秒休憩など、徐々に時間と負荷を上げていくと良いでしょう。
フィットネスバイクでHIITを行うのであれば、負荷調整の幅が大きいモデルがおすすめです。負荷調整の幅が大きいモデルはHIITのような高負荷トレーニングから、低負荷・長時間の有酸素運動まで、幅広い運動や用途に活用できます。最近は16段階で負荷調整ができるなど、多目的に対応するモデルが増えているのでぜひチェックしてみてください。
4.フィットネスバイクの使い方を知って理想の体を目指そう
フィットネスバイクで運動をする際は、目的に合わせて頻度や時間、負荷を調節することが大切です。
今回は、以下の3つの目的別にフィットネスバイクの使い方とメニュー例を紹介しました。
- 運動不足の解消
- ダイエットや脂肪の燃焼
- 体力や持久力の向上
自分が該当する目的に合わせ、紹介したメニューを実施してみてください。フィットネスバイクの使い方を知り、理想の体を目指しましょう。